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No.25
「LE CINEMA」Gidon Kremer
先日、ヴァイオリンのレオニード・ソロコフさんのコンサートを聴きに行きました。ピアノとデュオで、曲はクライスラーやシューベルト等、有名な曲ばかりだったのですが、最後に演奏したサンサーンスの序奏とロンド・カプリチオーソはあまりの熱演に圧倒されました。とにかくひとつひとつの音を大切に心をこめて奏でる。曲はサンサーンスが作曲した曲ですが、ソロコフさんの言いたいことがしっかり伝わってきて満足できたコンサートでした。しかも大きなホールではなく、美術館の小さな広場での演奏だったのでアットホームで良かったです。
今月も先月と同じミュージシャンでギドン・クレーメルです。「ル・シネマ」、タイトルどおりスクリーンミュージックを中心とした選曲ですが、ギドン・クレーメルです、オリジナルよりもはるかにすばらしく、美しい演奏ばかりが入っているので私の愛聴盤です。一曲目のスマイルは何か奥深いものを感じるし、他の曲も聴けば聴くほどすいこまれていくような気がします。ジャズファンはぜひ一度聞くことをおすすめします。 |
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No.24
「SILENCIO」 Gidon Kremer
ヴァイオリンのギドン・クレーメルのアルバム「シレンシオ─沈黙」です。以前、オーディオ雑誌「無線と実験」でジャズ評論家の山口孝さんが、ジャズとクラシックは現在進行形の〜ing ではないから、洗練されているということは別にしても、絶対に矢沢永吉には勝てないと語っておられました。私も同感です。
山口孝さんはどんな音楽を聴いても音譜が出てくるというピアニストでしたが、それでは音楽の本質を悟ることができないと思い、ピアノをやめて音譜が出てこなくなるまで10年かかったといいます。以前書いたアーティ・ショウのような方で私の尊敬する人のひとりですばらしい方です。
でも、このギドン・クレーメルを聴くとクラシックにもまだ〜ing の音楽があるんだということを感じさせられます。ただこれをクラシックと呼べるかどうかはわかりません。1曲目のタブララサの第一楽章、第二楽章はこのアルバムの中でも最高の感動を与えてくれます。
タイトルどおり、音の無いところにも音楽があり、その張りつめた緊張感が伝わってきてあまりの美しさに息が止まりそうです。私は'70年代のキングクリムゾンのようなプログレッシブなものを感じるのですが。彼のアルバムは「ル・シネマ」他何枚かありますのでまた紹介します。 |
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No.23
「BACHELOR'S PARADISE」Ann-Margret
今月は有名な女優、アン マーグレットです。彼女は「ラスベガス万歳」や「バイバイバーディ」その他多くの映画に出演してよくご存知の方も多いと思いますが、私は彼女の演技よりも歌が大好きで、レコードをよく聞いています。
彼女のレコードはどれもキュートで楽しいアルバムが多いのですが、この「BACHELOR'S PARADISE」は全曲がムーディーで甘いささやきのような歌ばかりが収められています。あまりに美しい曲とアレンジばかりなので、私はつい同じレコードを買ってしまい、このアルバムだけで、USA MONO、STEREO、CANADA MONO、その他合わせて6枚も買っていました。それほど美しいアルバムなのです。
全曲良いのですが、私は特に最後の2曲「HOLD ME」と「Mr. WONDERFUL」、A面、B面と聞いていって最後の2曲になると最高の感動が得られます。HANK LEVINEのオーケストレイションと歌が織りなす美しさをぜひ感じてみて下さい。ちなみにAnn-Margretの本名はAnn-Margret Olssan。名前がアンで姓がマーグレットではなく名前がアン マーグレットで、姓がOLSSANなんです。 |
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No.22
「ALEXANDER KNIAZEV」J.S. BACH. CELLO SUITES
有名なバッハの無伴奏チェロ組曲です。いろんな人が演奏していますが、このクニャーゼフの演奏を聞いた時には、ショックを受けました。CD3枚組なのですが、時間を忘れ、いつのまにか3枚全部聞いていました。特に第一番ト長調プレリュードはあまりに有名すぎてよく知った曲なのですが、クニャーゼフの演奏は、新たに感動を得ることができました。実は私もバッハ無伴奏チェロ組曲のコントラバスにアレンジした楽譜を手に入れ、プレリュードを時々弾いてみるのですが、たった2分ちょっとの曲なのに全く人に聞かせる状態にはなりません。まぁ人に聞かせる気はありませんが。300年近く前に作られた曲でも、感性豊かな奏者が演奏すると今まさに作られた曲のように表現されるというすばらしさ。ジャズの世界では絶対にありません。ワンパターンのフレイズの押しつけは聞くにたえません。トーマス・スタンコのようなすばらしいミュージシャンもいますが、ほとんどのミュージシャンはコピーの延長です。リスナーにも責任があります。リスナーが本物を聞き分ける耳と感性を持たないとエセミュージシャンは野放し状態のままなのです。絵画でも贋作には全く価値がないということに気づかなければなりません。 |
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No.21
「Secret Love」 HELEN FORREST
またヘレン・フォレストです。雑誌時代からのこのコラムで何度目の登場でしょうか。この人の歌がすごく好きなんです。何年か前、ヘレンが亡くなった時もこのCDを何度も聞きました。このCDは全曲、私が持っているSPレコードやLPレコードのどれにも入っていないので不思議だなと思っていたら、1952年のラジオ放送の録音だったのですね。ラジオの録音はコニー・ヘインズやキティ・カレンその他たくさん持っているのですが、こんなに音が良いのはヘレン・フォレストだけです。普通、真空管のハムノイズや人のざわつきなんかが入っているのですが、このCDはスタジオ録音のようです。
ヘレン・フォレストは、ハリー・ジェイムスと付き合っている時に女優のベティ・グレイブルにハリー・ジェイムスをとられたことがショックで、自分は美人じゃないから、というコンプレックスを持っていたようですが、写真を見ればわかるようにすごい美人です。更に歌もすばらしいのでハリウッド女優なんかにまったくひけをとらないと思うのですけれどね。
とにかくこのCDは、たくさんあるヘレン・フォレストの録音の中でもトップクラスの内代ではないかと思います。 |
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